Z :
ポンピーから現在に至る(笑)。
S :
あっという間ですよね。
高校の話もついこないだだと思っていたら、もう、、ん十年??
そんなに経ってたんだって(笑)。
Z:
2人にはもう子供が居るんですもんね。
S :
そうなんですよね、自分でもびっくりですよ。
Z :
子供が居るから絵を描くのも大変ですね。
S :
まあ、色々と状況は変わってきますよね。
そういえば妊娠が分かったのって、千歳烏山の時だったんですよ。
来てくれてましたよね?
Z:
はいはい、アレですね。
S:
始まる5日ぐらい前に妊娠しているかもしれないっていう事になって。
あそこは高所作業車で作業だったし、つわりもあって大丈夫かな...って思ったんですけどね、なぜか本能的にやったほうがいい、大丈夫、ってすごくそういう気がしたんですよね。
それで実際ペイント始めてみたら、つわりを忘れちゃったんです。
Z:
そうなんですね(笑)。
S:
もちろん、皆に言ったら心配されちゃいますからね。
自分で限界越えないように様子みながらやってましたけどね。
その時はまだ、お腹の子も心臓が動いてなかったからニアミスかも知れないって言われていて。
安静にしててもダメな時はダメだって、知っていたんで。
『私はこういう親だけど、もし生まれてきたかったら絶対について来い!』って。
念じてましたね。(笑)
それでペイント終わってから病院に行ったら、心臓が動き始めました! って言われて。
『おっ!、お前、来たな〜!』って。
じゃあ私も絶対産むよ、頑張っちゃうよ、って思いましたね。
Z:
感激ですよね。
S:
そうですね、心臓の一番最初のドックン、ってどうやって動くのかなって。
単純に動いてなかったものが一番最初に動き出すのって凄い事だと思いましたね。
それで最初は子供が生まれたら、もうしばらくは描けないだろうと思っていたんですよ、1、2年は無理だろうって。
Z :
まあ、そう思いますよね、
S :
出来なくなるって思ったら余計描きたくなっちゃって、安定期に入ってから、あちこち動き回ったんです、マイアミやニューヨークにも行ったり。
S :
産んだら今までみたいには動けないから、とにかく今のうちにって(笑)当分飛行機も乗れないと思っていたんですよね。
それで、無事に出産して、しばらく母親業に専念するものかと思っていたんですけど、突然壁画の話をもらったんです。
それは本当に嬉しかったですね、まさかそんなに早く描けると思ってなかったですからね。
とは言っても、まだ産んでから3ヶ月半で母乳だったし、やっぱり不安でしたよね、こんな状況でどうやって描くんだろう?って思いながら、とりあえずやってみようって事になったんです。
やると決めたら話は早くて、現場が元々は小学校だったから空いてる教室にベビーベット置けますよっていう話になって、控え室ができたんです。
そこに友達が子供を抱っこしに来てくれる事になって。その間に描くっていう感じで、実現したんですよね。
現場は毎日それなりに大変だったんですけど、もう出来ないって思ってましたから。
壁に向かえるだけで本当に嬉しかったですね。
それで3時間ぐらいおきに、そろそろミルクみたいですーって、下からミルクコールがかかるんですよ(笑)。
私も人に子供を見ててもらうのはじめてだったから、ドキドキだったんですけど。
それでとりあえず完成まで行ったんですよ。
次に海外からの話で、5ヶ月の時で。
さすがの私も、おむつや飛行機のことを考えるとちょっと...って、断ろうかと思ったんです。
でもオーガナイザーの人がすごくいい人で、直接電話をくれて、ベビーシッターの女の子も探すから絶対に来いと。
こっちの不安を蹴飛ばす勢いだったんですよ、
それで行ってみる事にしたんです。
Z:
それはどこへ行ったのですか?
S:
プラハですね。
Z:
プラハってどこの国ですか?
S:
チェコ共和国です。
プラハはすごく良かったですね。
ヨーロッパの京都みたいな感じで、昔の建物がいっぱい残ってましたね。
飛行機で子供連れて乗るのは初めてだったから事前にいろいろ考えて大袈裟なぐらい物を持って行ってましたけど(笑)。
結局、むこうに行っちゃえばそんなに心配するほどのものでもないんですよね。
おむつも日本と同じような物が売ってますから。
ただ、行く前に想像してるのがすごく大変でしたね。
ベビーシッターってどんな子だろうとか、時差ぼけで疲れて描けなかったらどうしようとか(笑)
現地に着いてみると、大丈夫だったんですよ。
子供も全然ご機嫌で、とりあえず無事に描けたんですよね。
Z:
やればできる! みたいな?
S:
そうですね。
考えるよりも、動いたほうが良かったですね。
授乳室も用意したよーって、キャンピングカーを横づけしてくれて(笑)。
S :
空港とかも想像すると、子供を抱っこして、荷物持って、うわぁ大変〜! って思うんですけど、実際に出かけちゃえば、ね。
あとはひたすら動くのみですから(笑)泣いたら抱っこ、飛行機の中も泣いたら抱っこで。
Z:
考えるより、まずやるべきですよね。
S:
そうですね。
もちろんいきなりは大変だったと思うんですけど、今までの経験をフルに活用する感じでしたね、毎回なんだかんだありますからね(笑)
Z :
子供ができてから作風は変わりました?
S:
う〜ん、自分ではあまり自覚がないんですけど、今までは期間が短くてもかけたい時間の全部を使えたんですよね、即興で全部描いたりも。
でも産んでからは子供が未知の即興みたいなもんですからね、何が起こるかわからない爆弾抱えて、現地に行って描くだけで精一杯ですから、そういう意味では色々と絵柄的に変わってきた部分はあるかもしれないですね。
この数年はKAMIとのHITOTZUKIでほとんど活動しましたからね、そういう時期だっだと思いますよ。
Z :
なるほどね。
S :
今はだいぶ落ち着いてきたんで、これからまた変わっていくと思いますよ。
でも、子供が生まれる前って親の責任がとか、遊べなくなるとか、いろいろ心配があったんですけど、実際生まれて来ると想像とは違いますね。
大変の意味が違ったというか。大変なんだけど、クリエイティブっていうか。
前から子供は良いよ! って言ってくれてたじゃないですか。
Z:
はいはい。
S:
そう言われてたけど、まだまだって思ってて。
怖いというか、自由じゃなくなる気がしていたんですよね。
でも、生まれてきたら色々意味が分かりましたね。
Z:
子供が生まれたら夜に遊びにも行けなくなるし、いろんなことが制限されてくるじゃないですか。
S:
そうですね。
うかうかしてたら、ダーって走ってきますからね(笑)目の前の現実が。
Z:
自分も若い頃はいろいろ出かけて、様々な人とリンクしておかないと不安でしたけど、最近はそういうのがなくなりましたね。
昔は行き当たりばったりで、いろいろ試したりしてたけど、吟味できるようになってくるというか。夜はたまに行きますけど、それは心から見たいものだけです。
S:
本当にやりたい事だけ残っていく気がして面白いですね。
正直、時間と気力があればもっとやりたいっていう事はありますけど、今はこれが自然なのかなって思いますよ。
『夜遊びに行けなくなって大丈夫?』とかも聞かれますけど、大丈夫なんですよね。
本能って良くできていると思いますよ。それにこっちも遊びたいときはなんとかして遊ぶもんです(笑)
Z:
自分的には子供の存在自体が遊園地ですからね。
S:
確かに(笑)
私は今は沢山の事にパワー使う余裕が全くないんですよね、自分がもう一人欲しい!っていつも思うんですけど(笑)
無理しないように自分でコントロールしないといけないなって、最近とくに思いますね。
今はこういう時だって理解して動かないと、大変な事になっちゃいますから(笑)。
Z:
子供ができた時は、もっと早く欲しかったなって思いますけど、早過ぎると今のような育て方はできなかったでしょうね。
自分とかは遊び過ぎて、離婚しちゃって子供に会えないってことになってたかも知れないですし。
タイミングは大事です。
S:
そうですね、子供の事も含めですけど、やっぱり環境の変化って一番戸惑いますよね、想像すると不安になる事だらけで。
でも全部現実飛び込んでみたら自然となじんで行くんですよね。
何があっても結局は、行きたい方に向かっていけば、そっちに行くっていうか。なんとかなるっていう。
それを私は母の一件で知れたんですよ。
今となっては逆にありがとうっていう感じなんですよ、あのまま行ってたら今の自分はないですからね。
ホントに良かったですよ、そう言っちゃっていいのかなって感じですけど、今はそれぐらいいい経験だったと思えるんですよね。
Z :
良かったですね。
S :
いや〜本当に。
来ましたね、とりあえずここまで。(笑)
人生向上計画(笑)。
毎年、やりたい事とか行きたい場所とかノートに書くんですよ、それで出来る事をちょっとずつやってみるんですよね。
で、たいていその通りには行かないんですよ(笑)、インドとか行きたい!って書いても、別の国だったり。
結局、全部思った通りなんていかないんですけど、もっと自然な方に進むんですよね。
後から思うとそっちの方が良かったり、自分らしくない事はどんどん遠のいて行くんでしょうね。
Z:
そうですね、一歩一歩の積み重ねですね。ポンピーから(笑)
で、最後にどうだったんですか?六本木ヒルズ?
S:
なかなか言葉にするのは難しいんですが。
それはもう...本当〜〜〜に大変でしたね。(笑)
設営期間が10日しかなくて、その間に全部を完成させなきゃいけなかったんですよね。
話が決まった時はまだ子供の保育園も決まってなくて、預ける人もいないからまたまたどうしようって。そこから始まりでしたから。
結局12月から預けられるようになって、そこから一気に準備の毎日で。
子供がいて短期間で大きい壁を描くっていうのは、この数年でだいぶ二人ともやってきたんで、それはフォーメーション組んでなんとかやればできるだろうって思っていたんです。
子供を預ける時間を延長をしてもらって、10日間の段取りも相当入念に計画したんですよね。
友達に家事手伝いに来てもらうように手配もしたり(笑)
Z :
大事ですよね。
S :
実際描くのは簡単じゃないけど、気が楽というか自分の一番好きなことだからある程度は越えられるんですよ。
そこまで行く準備段階と、完成してからが大変でしたね...。
今回はスケートセクションを組み込んだり、友人たちに滑ってもらったり他にも色々と準備がありましたからね。
これは二人でやるもんじゃないなって凄く思いましたね(笑)。
Z:
世の中の仕組みも大変ですよね。
S :
色々と無理してプッシュしなければ実現できなかった事が多かったんですよね、やっぱり。だからもう何も考えず、最終的にあの空間を完成させて、滑るところまで持っていこうって。この半年間、それだけで進んでましたね。
Z :
自分がいつも居るのと違う所やシステムでやるのって、気力を使いますからね。
S :
とりあえず、至らない点はありますけど、期間内に完成して滑れただけで奇跡だと思ってます。
Z:
"ポンピー"から派生してここまで来たなんて誰も知らないですからね。
S :
そうですね、あとは今後につなげて行く感じです。
Z :
では、子供も手が掛からなくなった時に "ポンピー"復活させてやりましょう(笑)。
S:
イケますかね(笑)?
Z:
ヤバいでしょう。
細か過ぎますから(笑)、イガグリ新聞も。
今日のインタビューは良かったです、旦那も知らない過去が爆発して(笑)。
どうですか? KAMI君。
K:
そうですね、手紙を出してたのにはビックリしましたね。
Z:
確かに(笑)。
髪の毛モッてる人にまた手紙を書きましょう。
S:
はい、そうですね。(笑)。
Z:
やっぱりタダ者ではなかったですね、SASUKE。
S:
結構、人生を端っこから端っこまで行っちゃった感じなので(笑)。
Z:
そういうのは必要ですよ。
強く生きましょう!
S:
今は雑草以上に強いですよ(笑)。
Z:
そうですね。
ノースキャロライナの雑草以上に強いです。
S:
根本は"ポンピー"精神に守られてるんで(笑)
Z:
"ポンピー"はかなり良かったのでみんなに読んでもらいたいですね(笑)。
S:
"ポンピー"の原稿を人にこんなに見せたことなかったですよ。
Z:
それはありがとうございます!クオリティー高かったですよ。
小学生ってもっとメチャクチャでしょ。
でも、良かったですね、15人の会員の人が賛同してくれて(笑)。
S:
そうですよね。
記事とかメチャクチャでしたからね、占いコーナーとか。
Z:
誰が占ってるんですか(笑)。
S:
私が(笑)。
"牡羊座、良いことがあるでしょう"みたいな。
Z:
かなり適当ですね(笑)。
S:
でも、12星座は全部ちゃんと書いてますから(笑)。
Z:
今日は良い話でしたよ。
S:
最後はちゃんとオチました?
Z:
バッチリです!
ありがとうございました。
S:長々とお疲れさまでした!
"いちご新聞"を開いた時の感動を今も持ち続ける...。
歳を重ね、環境の変化で風化してしまう幼い心はいつまでも大事にしたいもです!
その純真な心は大きく作品に反映されています!
あれこれ考える前にまず始めることが重要であり、飛び込んでこそ物事が進み始めると感じます!
これからのSASUの制作活動はもちろんのこと、パートナーKAMIとのプロジェクトHITOTZUKIにも大注目です!!!
今月の8月4日〜7日迄!HITOTZUKIで!参加しているそうです!
皆さん是非!会場に足を運んで下さい!
展覧会名:BASARA
開催期間:2010年8月4日(水) ー 7(土)
☆営業時間:11 : 00 - 20 : 00
☆オープニングレセプション(刺青師:SHIGEの刺青作品を纏う約12名の方々による刺青披露有り)
2010年8月4日(水)19 : 00 ー 21 : 00 入場無料
開催会場:スパイラルガーデン [スパイラル1F] 入場無料
港区南青山5-6-23 tel:03-3498-1171
http://www.spiral.co.jp/
主催・企画・キュレーション:天明屋尚
出展予定作家:池田学/伊島薫/井上雄彦/井上裕起/上田順平/歌川国芳/河鍋暁斎/金理有/三代目彫よし/SHIGE/月岡芳年/辻野裕明/天明屋尚/豊原国周/中島靖貴/成田久/野口哲哉/HITOTZUKI(KAMI+SASU)/松山淳/丸若屋+上出長右衛門窯/村山留里子/山口晃/横尾忠則
その他出展予定作品:印籠/織部茶碗/鍔/変わり兜/簪/縄文土器/煙草入れ/デコ電/族車/デコトラ、他